「喜び」

「 喜 び 」

 季節は一気に秋です。天気のよい日は思わず「暑い!」とつぶやいてしまいますが、読書の秋・食欲の秋・スポーツの秋など、さまざまな楽しみがありますね。園庭では、この秋空のもと、子どもたちが元気に運動会に向けた練習を楽しんでいます。かけっこ、ダンス、竹馬など子どもたちの生き生きした姿を見ていると、運動会聖句「成長させてくださったのは神です。」コリント1 3-6)を思い出して、生命成長の不思議に驚きと感謝を感じます。運動会当日にどのような姿を見せてくれるしょうか。

 10月はもう一つの聖句、今月の聖句があります。「あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」ルカ10-20)です。この聖句は少し前からの文脈を辿ると理解しやすいです。イエスさまは、72人の弟子に力を与えて伝道に遣わします。伝道から帰ってきた弟子たちは、喜びに溢れて「(イエスさまの)お名前を使うと、悪霊たちでさえ、わたしたちに屈服します」と報告しました。そのときに、イエスさまは「悪霊があなたがたに服従するからといって、喜んではならない」と戒めて、弟子たちに今月の聖句を与えになりました。悪霊が服従するとは、病気が癒されたり困難が消えたりでしょう。私たちにとって好ましく、嬉しいことでもありますが、一方で、でも手に入るという欲望への誘惑に繋がるかもしれません

 思索の秋。私たちにとって本当の喜びはどこにあるのか、元気な子どもたちに眼差しを向けながら、少し静かに立ち止まって、考えさせてもらえる聖句です。        園長 松永 章