挑戦は続く・・・

さくら(年長)組では、1ヶ月前からコマ回しを楽しんでいる子どもたちがいます。
そんな光景を見て、園バスの運転手Nさんが、子どもたちのためにお手製のコマ台をプレゼントしてくださいました。そのことで、さらに盛り上がり、室内、テラス、園庭・・・いろいろな所でコマ回しに挑戦する子どもたちです。

 

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Y君は友だちのS君が上手に回せるようになったのを見ながら、コツコツと練習をしています。ヒモを巻きつけるのはお手の物‼︎あとは、投げて、ヒモを引く、、、そこが難しいのです!持ち方、投げる角度、姿勢、ヒモを引くタイミング、、、何度も何度も失敗し、ヒモを巻く、、、そのうち、投げるまでに構えて何やらジーっと考えるY君。こんどこそっ!と決心して投げる。でも、回らない、、、
 そんな日々を何日も何日も過ごし、ついにやりました!!まわりの友だちも一緒になって「見て見て〜回った!回った!」Y君のことを大喜び!!みんなも毎日毎日頑張っているY君のことを見守っていたのです。応援していたのです。その日は3度回すことができました。嬉しさいっぱいで帰って行ったY君。次の日も何度か成功しました!嬉しい気持ちで、ずっと前からできるようになっていたS君と一緒に生活発表会で、コマ回しを見せたい!!と担任のY子先生に伝えました。意欲満々です!!

 しかし、数日後、コマが回らないのです。「前は出来た!!」と前向きに頑張るY君。友だちも「Y君、こないだ3回もできたんやけ、(できるよ)」と励まします。でも次の日も次の日もまた・・・0回、1回、0回・・・
 Y君の焦りと不安が伝わってきます。ヒモの持ち方、ヒモの長さ、投げ方、鉄芯ゴマか木のコマか、、、いろいろ模索します。
 そして、発表会の前日、他の友だちも周りで回せるようになる姿を見ながら、Y君の表情が曇ります。でも諦めずにコマ台から離れません。片付けの時間になってしまいました。大粒の涙がこぼれてきたY君に、周りの子どもたちがそっとティッシュを渡します。S君が肩を組んで横にいました。
少し落ち着いた時、Y君にそっと伝えました。
あきらめずに、挑戦しているY君がとっても素敵なこと。私もY子先生も友だちも、そのことを知っていること。Y君を見て、やってみようと思った友だちもたくさんいること。今日出来なくても、明日ステージで出来なくても、それは大丈夫。発表会がゴールじゃないよ。

 そして、次の日、発表会当日、登園してきたY君。この日がY君の6歳の誕生日でした。
ステージに上がってコマ回しに挑戦したY君、うまくは回りませんでしたが、その顔はうつむいていませんでした。クラスに戻ってきたY君は、「楽しかったね!」という言葉はいらないくらい、にこやかで嬉しい表情でした。
 Y君の挑戦がこれからも続くことを願いながら、そのことが大きな力になっていっていることを感じながら、見送りました。

 発表会後の休み明け、Y君は朝の支度をさっと済ませて、Nさん作のコマ台に向かうのでした。なんと朝一番に連続3回も大成功\(^O^)/
 挑戦はまだまだ続いています。

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