2nd step⑨ 5か月間の寮生活のなかで

5か月間という長いようで短い時間の中で韓国語の授業を受け、文化を学び、仲間たちから刺激を受け、考え方の違いに悩まされたりしながらも様々な経験をすることができた。

その中でも寮での生活は私にとって忘れられない思い出のひとつとなった。日本でも寮生活をしたことがなかった私に韓国人と共同生活ができるのだろうかと不安でいっぱいだったが、3月1日に人生初の寮生活がスタートした。ルームメイトは1年生が2人、3年生が1人と私の4人部屋だった。最初に話しかけてくれたのは1年生の子だった。何もわからない私に優しく声をかけてくれてとても嬉しかった。それからすぐに仲良くなり、他の部屋の人達も一緒に寮の一階にある卓球場で卓球をした。それから、ご飯に誘ってくれたり、一緒に天安に行って買い物をしたり、ルームメイトの誕生日を祝ったり、お菓子を分けてくれたりと何気ない出来事でさえも私にとっては嬉しかった。

しかし、楽しいことや嬉しいことがある反面、苦労したこともあった。ルームメイトが毎日部屋で電話をしたり、夜でも大声で話したり扉を強く閉めたりと、共同生活をしていると些細なことでも気になってしまってストレスが溜まることも多かった。日本と韓国の歴史について夜な夜な話をすることもあった。もちろん歴史から目を背けるのは良くないし、考え方も人それぞれだとは思うけれど、日本人を相手にしても自分の意見をはっきりと言うところには正直驚いた。

寮では毎朝、毎晩欠かさずに食堂でご飯を食べた。初めは「辛い」と感じていたが、食べていくうちにご飯が一日の楽しみになっていた。食べたことのなかった韓国料理も食べることができて良かった。水曜日は特食で普段より少し豪華なメニューだった。

5か月間韓国で生活して、韓国語の勉強だけではなく、韓国人との考え方の違いや、韓国料理の美味しさ、韓国の良いところも悪いところも知ることができた。また、日本に住んでいたら気づかなかった日本の良さにも気づくことができた。これらは、寮生活をしてみないと分からなかったことである。毎日お世話になった寮とももうお別れだと思うと寂しい気持ちと、やりきったという気持ちが混ざって複雑な気持ちだ。この留学は私にとって一生忘れられない思い出となった。

東アジア言語文化専攻
2年 松木奈子