
スケッチ7「叱ること・叱られたことありますか。」:安冨俊雄先生(スポーツ人類学)
2月の登場は、祭の研究などをされている安冨先生です。安冨先生は、授業では「子どもと遊びの歴史」や「スポーツ実技」を担当されています。今回のお話は、「叱る」ということです。「叱る」とは、「目下の者に対して言動のよくない点などを指摘して強くとがめる」ことです。私はわが子を叱るし、学生も叱ることがあります。私が叱るのは、相手の未来に責任を持っているからです。さて、叱ることから見える、現代の教育事情を、安冨先生に語っていただきましょう。* * * * * * * * * * * * * * * *
今、大学では学年末を迎え、各学年ごとにさまざまな実習等の経験をもとに学びの発表会が続いている。特に、フィールドワークの発表会では、これから教師や保育士をめざす、1年生が初めての小学校や幼稚園・保育園等の経験談を語ってくれた。
そんななかで、近年毎年のように、課題として取り上げられることがある。それはフィールドワーク実習という短い期間であるから、やむを得ないことではあるが、学生が子どもを叱るべき時になかなか叱れないという悩みである。というのは、叱ると子どもから嫌われはしないか、子どもが自分から離れていくのではないかという不安があるという。人間関係の希薄化が問題視される昨今だが、子どもたちから嫌われたくないという気が働くのだろう。
おそらく今日ではわが子を叱らない親も多くなったのではなかろうか。その影響からか学生たちも自分が叱られた経験があまりないため、叱る自信がなく、どのように対処したらよいかわからないのではないか。
親が子どもを叱ることは、しつけ、教育として大切なことの一つである。叱られることによって人はより人間的になる、と教えられてきた。しかし、叱る・叱られることで誰も気分が良くなる人はいない。だから、叱りたくない。見て見ぬふりをすることは簡単だが、それは避けて通れない。特に教師は、時によっては叱らなければならない。それが教師としての責任だ。叱れない教師なんて教師とはいえない。そんなことを学生の発表から感じた。
また、叱られることも大事な経験だ。そんなことも感じた。






























