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ないしょの小瓶

「Tちゃん、『王様の耳はロバの耳』って知ってる?
誰にも言えない秘密を、深い穴を掘ってそこに言って、土に埋めたお話しよ。」
いつも通りの他愛のない会話だった・・。

翌日、朝一番に、Tちゃんが、
「せんせい!」と、小さな瓶を差し出し、
「入れたよ・・」と遠慮がちに微笑んでいる。

入れた?

もしやもしや?・・・はっ‼この中に、秘密が⁈

あぁ。なんて素敵なんでしょう。

この中に誰にも言えない秘密が入れてあるなんて。

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受け取ると、小さい瓶は、冷たくて、手のひらにすっぽり入るのに、なんだか、特別な重みがあった。怪しげに光っているようにも見える…。

誰にも内緒よ。          

そう、耳元で囁く…。

自分のクラスへと歩いて行くその後ろ姿は、小瓶への信頼感がみなぎっていた。
『信じる力』は、日々を豊かにし、世界を広げていく…。

Tちゃんが、この小瓶の中に秘密をこっそりと入れている姿を想像すると・・・いっそう、この瓶は特別で、愛おしい存在に感じる。

もちろん、まだ、その秘密入りの瓶の蓋は、きっちりと、閉じられている。

それを託された魔女は、日々、開けたい誘惑と戦っている…。