安心して

最近、教会のピアノが、弾いている途中で頻繁に鳴らなくなります。

讃美歌を弾きながら、肝心な音が抜けてしまうので、1オクターブ上で弾いたり、力強く鍵盤を叩いたり…なんとか音を出そうと力ずくで弾いていました。その日の礼拝が終わった後、ある方から「弾き方を変えたのですか?力強いタッチだけど、イライラした感じ…」と鋭い指摘がありました。

私のムキになっていろいろ試みた音が、その方にとって心地のよいものではなかったのだと反省することしきり。「何故?どうしてなのかわからない」…と予期せぬことにだけに心を奪われてしまうと、自分の力以上のことを試みようとしてうまくいかず、そこに恐れが生じるのです。

さて、今年度も生活発表会を前にインフルエンザが流行り、この時期の開催が危ぶまれました。先生たちも内心ヒヤヒヤでしたが、「子どもたちのこれまで遊んできたこと、これまで培ってきた生活の積み重ねを発揮できるように」と生活発表会のねらいを確認し合ったのでした。

体験を絵本にした発表や3年間の成果がはっきりと伝わる年長児の英語表現。何度も繰り返しなされた経験が、子どもたちに自信を持って語らせます。

のびやかでユニークな歌やダンスでの表現は、一生懸命遊んだ年中児そのもの。

「生まれてきてくれてありがとう!」と声をかけたくなる、そこにいるだけで愛おしい年少児。

いつにも増して、子どもたちも先生たちも穏やかに、安心して過ごす発表会前の日々です。

どんぐりももすみれ

(副園長)

『希望である神が、信仰によって得られるあらゆる喜びと平和であなた方を満たし、聖霊の力によって希望に満ち溢れさせてくださるように。』

(ローマによる福音書15章13節)