ひとつのこと ~マッケンジー先生の祈り~

昨年のクリスマス前に、美しい絵の聖画やアメリカの教会学校で使われていたテキストを発見しました。

先日、 オーストラリア出身のJaydenさんに協力してもらい、その一枚一枚を年代別に分けてもらいました。すると、1945 年から1951年に出版されたものであることがわかりました。

日本では終戦からの5年分、中には1909年に印刷されたものもありました。二人でいささか興奮して、裏に書かれた英文を読みました。まず、”Pilgrim“と書いてあるその単語からつまずき、Jaydenさんに尋ねました。彼も私に日本語で一生懸命説 明しようとします。辞書を使えばすぐなのですが、お互い不十分な日本語と英語で、そこに書かれた内容を理解したいと思いました。そして、”Pilgrim“が「巡礼者、旅人」を意味する言葉であることがわかりました。

開学145年、幼稚園は63歳の誕生を迎えました。梅光学院幼稚園の初代園長マッケンジー先生は、一度25歳で 英語の先生として赴任、戦争のためアメリカへ帰国、戦後再び下関に戻られ四代目の院長となられました。その時、梅光学院に幼稚園が必要だとの祈りが実を結びました。戦争中、先生は遠く離れたアメリカで、日本の子どもたち にイエスさまを伝えなければと熱い祈りをささげておられたのでしょう。そして、この5年分のテキストと聖書物語の描かれた宝を携え、再び梅光へ来てくださった思いをひしひしと受け取りました。

テキストの中に、宣教師たちのことを子どもたちに伝えたメッセージがありました。 “All the missionaries do one thing.”「ただ、ひとつのこと」。宣教師たちは、イエスさまを信じて生きていく喜びを子どもたちに伝えてくださったのです。今もその祈りが生き続けていることに心から感謝します。(副園長)