| ごあいさつ (センター長 小林 慎也) |
平成23年度梅光学院生涯学習センター公開セミナーの開講にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
去る3月の昨年度閉講式は東日本大震災の次の日でした。あの日以来、地震、津波、原発事故の複合する未曾有とも言える災害に、心のしめつけられるような日々が続いています。被災された地域の皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
この震災で、とりわけ、痛ましいのは、「故郷」の原型でもある地域共同体の破壊ではないでしょうか。集落を囲んで、山があり、海に面した、昔ながらの村や町が根こそぎ津波にさらわれたのです。故郷の喪失としか言いようがない惨状に、改めて、地域の血縁、地縁、自然とのかけがえのない絆を思わずにはいられませんでした。
さて、アルス梅光は、地域に開かれた学びの場として、12年目の歩みを始めます。講師と受講される人たちが、顔を合わせて共通のテーマで、話し合い、語り合いを交換する時間であり、空間です。同時に、私たちが住む、海峡の町という故郷を確かめ合う機会でもあります。それぞれの講座で、私たちを生かしてくれる今を実感しながら学び合いたいと思います。
災害の前で、人間の無力さ、ことばや学問の限界も知らされました。沈黙の重さも感じました。しかし、私たちは、ことばを紡ぎながら、思いを深めながら、現在を生きるしかありません。これからも、故郷の町の温みを共有しながら、新しい未来を、かけがいのない時間を生きてゆきたいと思います。悲しみの中にも、桜が咲き、散りました。青葉若葉が輝く季節がやってきました。
今年は、梅光学院の140年の節目の年でもあります。小倉で続けている公開講座も80回を数えます。講座論集も60冊になります。新たな結実を願って、皆さん、新しい一歩を踏み出しましょう。
〔小林慎也〕 |
| アルス(Ars)の由来 |
古くヨーロッパで、新しい知的刺激を求めて共に学ぼうとする人々によって大学は生まれました。その成立期に大学でカリキュラムの柱になったのは、自由学科(自由人にふさわしい学科)と呼ばれるものです。「学科」または「学芸」をラテン語で「アルス(Ars)」といいます。
|
| 生涯学習のパイオニア |
大学の教育、研究は閉ざされたものであってはなりません。大学のもうひとつの使命、それは社会人の「知の欲求」(学びたい心)に応えることです。これからの生涯学習の時代に向けての、大学の責務でもあります。
梅光学院大学では、早くから「開かれた大学」を実践してきました。1971年以来、地元下関での公開セミナーを始め、福岡や小倉、徳山、広島など各地で公開講座を開催し、全国の大学でも最も早く、広範な地域で生涯学習をテーマに取り組んでまいりました。
これを、一層充実、拡大するために、2000年度から梅光学院生涯学習センター(愛称:アルス梅光)を開設しました。
|
| 主な活動内容 |
公開セミナー〈教室で学ぶ〉
東駅キャンパスを会場に開催しています。社会人も学生も共に学べる内容です。学生割引や託児サービスがあります。
公開講座〈講座を聞く〉
春と秋に北九州市、夏に福岡にて開催しています。文学・語学を中心に、教養的なものも含めさまざまな講座を企画しています。春の小倉公開講座の内容は、『梅光学院大学公開講座論集』としてまとめられます。
関門おもしろ学
北九州市と梅光学院生涯学習センターの共催の事業です。海峡をはさんで育まれた独特の風土・文化を掘り起こし、その中で人生を輝かせた人物にも焦点を合わせます。関門の街や人、自然に親しんでください。
|